12月の散歩と匂い
数年前から、暮しの手帖に載っていた、素晴らしく美味しく且つ手のかかるシュトーレンを毎年12月に作ります。
スロバキアのご家庭では、クリスマスには色々な種類のお菓子を焼くのですが、我が家では数年前からシュトーレン一筋となりました。
10月頃から柑橘ピールを作るために、せっせとオレンジやレモンの皮を冷凍しておきます。
大変なのは、柑橘類の皮の内側の白いところを取り除く作業。
忙しい時は、手がかかるなあ、でも美味しいしなあと葛藤しつつ、黙々と作業するうちに、柑橘類の良い香りで幸せな気持ちになり、満足した気持ちで作業を終えます。
シュトーレンの生地を作るときも、シナモン、ナツメグ、カルダモンなどの香辛料の香りが、たまらなく良くて、幸せな気持ちになります。
匂いって、すごい作用するんだなあ。
焼き上げて、バターを3日間かけて塗り、粉砂糖を振りかけて完成。
時間がかかる分、完成した時の満足感が高いなあと思います。 今年もやったぜ、みたいな。
しかも美味しく、家族にも差し上げた方にも喜んで頂けて。
最近は、根を詰めてラフスケッチを描いているので、いつも夕方くらいから肩こりが酷すぎて気持ち悪くなり、夕方は散歩に出るようにしています。
24日クリスマスイブの夕方は人影が少なく、とても静か。お店やスーパーもお休み、車通りも少ない。 気持ち良い、しんとした静けさです。 今日は気温が高く、首に巻いたマフラーがちょっと暑いかなと感じるほどでした。
散歩から帰ると、胃の気持ち悪さも消えて、夫が作るクリスマス定番のすっぱいキャベツのスープを煮込む良い香りが空腹を呼びました。
夕方家に帰ってきて、食べ物の良い匂いが漂うと、ほっとして温かい気持ちに。
そのうち息子が焼くパンの匂いが流れてきて、小麦は食べられないけど、パンの焼ける良い匂いだけでも、ご馳走さま!眼福ならぬ、"鼻福、鼻福”といった感じです。
散歩は最強、お風呂は天国、そして匂いはリラックス。と思う師走の日々です。